2019年は、にせんじゅーきゅーねん?にせんじゅーくねん?

あけましておめでとうございます!
2019年、よりお役に立てる存在を目指して、力を尽くしていく所存です。
・・・ということで
元日から、肩をぶるんぶるん回してコラムをひとつ。

『2019年は、にせんじゅーきゅーねん?にせんじゅーくねん?』

CMで。店頭の販促音声で。採用動画や製品紹介、業績発表で。
さまざま制作物の中で出てくると思われる「2019年」。
これ、「にせんじゅうきゅうねん」「にせんじゅうくねん」、どちらで読んでいますか?
また、正解ってあるのでしょうか?

・・・結論を先に言うと「どちらも正しい」です。
ただし、参考として、NHKの指針にならっておくのも大切かと思います。

NHKの放送基準では「ニセン・ジュー・クネン」を基本とし、
場合によっては「ニセン・ジューキューネン」も許容、としています。
(参考/NHK放送文化研究所 2017年3月1日公開Q&A
(NHK日本語発音アクセント新辞典の助数詞付きアクセント一覧表でも、原則「くねん」、許容で「きゅーねん」となっています)

実は、わたしの個人的な感覚としては「きゅーねん」のほうがしっくりくるんですよね。
「く」より「きゅー」のほうが音が前に出るし、聞き間違えない感じがするので。

ちなみに「7」も、個人的にはモヤッとしています。
たとえば「17年」。NHKでは「ジューシチネン」が基本、場合によっては「ジューナナネン」でもいいでしょう、とされています。
が、わたしは「11年」と聞き間違ってしまいそう(「シチ」と「イチ」の母音かぶり)なので、「じゅーななねん」のほうが好きだなーと感じています。(滑舌的には「ななねん」のほうが舌力は要るんですけど…)
ただこの感覚は、自分の仕事歴によるところも大きいかもしれません。もとの出身がラジオ、さらには経済・株式番組という分野を担当し、株価などの数字読みなどは「聞こえ間違い防止」をなによりも最優先していたからです。(103円は「ひゃくまるさんえん」、5002円は「ごせんとびふたえん」でした。ここまでいくと特殊慣用すぎ汗)

しかし、繰り返しますが、どちらでも間違いではないです。
NHKでは、広く、わかりやすくを念頭に審議した結果、「にせんじゅーくねん」を基本にしてるんだよね、とふまえた上で、「くねん」と「きゅーねん」どちらにするか決めればよいのだと思います。

あっ、
付け加えておくと
数字だけを言う場合は「2019=にせんじゅーきゅー」「17=じゅーなな」が基本です。

助数詞「年」がつくときは、古くからの慣用に従って「く」で読む「にせんじゅーくねん」を優先しましょうか、ということになっているわけで。
日付の助数詞「19日」は「じゅーくにち」、時間の助数詞「19時」は「じゅーくじ」など。一択で「く」と読みますよね?

このように数字単体なのか、単位が付いているのか、で変わります。
イベント名「○○フェア2019」などは「にせんじゅーきゅー」でいきましょう。

ともあれ、ご依頼の原稿の中で「2019年」が出てきたら、どちらの読み方にしますか?と確認させていただきますね。

ということで。2019年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

[オフィスあるこナレーション音声制作] 運営兼ナレーター 木場本和枝

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